ミツバチの衛生行動のためのマルチレベル選抜
問題意識
衛生群はどのくらい存在するのか
参照論文
ミツバチの衛生行動のためのマルチレベル選抜
Multi-level selection for hygienic behaviour in honeybees
https://www.nature.com/articles/hdy200920
ポイント
Stage 1: identifying and selecting hygienic colonies
Stage 2: identification of hygienic workers
Stage 3: genotyping of hygienic workers and virgin queens
Stage 4: semi-controlled mating and final assessment
ステージ1:衛生群の特定と選抜
冷凍して殺した蜂児の48時間以内の除去率で測定
ステージ2:衛生働き蜂の特定
冷凍して殺された蜂児の蓋を外したり、除去したり、調べたり、歩いた働き蜂を集める
ステージ3:衛生働き蜂と処女王の遺伝子型決定
遺伝子検査(※一般的には困難)
ステージ4:半管理交尾と最終評価
半隔離的なところで交尾(※非現実的)
In the 31 colonies tested, the average proportion of FKB removed ranged from 15 to 98% and followed a bimodal distribution. Most colonies (65%) removed <50% of FKB within 48 h. Seven colonies (22%) were in the second mode, removing >70% of FKB and were thus classified as being hygienic. Only one colony (N14) was very highly hygienic removing 98±1% of FKB.
試験された31の群れにおいて、除去された、冷凍されて殺された蜂児の平均的割合は15から98%で、二峰性分布に従った。ほとんどの群れ(65%)は、48時間以内に、冷凍され殺された蜂児の50%未満しか除去しなかった。7つの群れ(22%)は二番目の最頻値で、冷凍され殺された蜂児を70%以上除去しており、衛生(群)として分類された。唯ひとつの群れが非常に高く衛生的で、冷凍され殺された蜂児の98±1%を除去した。
コメント
上の方法のマルチレベル選抜は非現実的。
一般的な衛生群は2割程度。スーパー衛生群は、あるとすれば3%。
「ボンド・プロジェクト」では150群が13群にまで減ったので、真のヘギイタダニ耐性をもつスーパー衛生群れは全体の1割未満なのではないか。
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