ミツバチの巣に貯蔵された花粉:多くの証拠は栄養転換ではなく花粉保存と一致する
問題意識
花粉が巣房に貯蔵されている間に微生物が発酵させより消化に良く栄養豊富な「蜂パン」になるというのは本当か
参照論文
ミツバチの巣に貯蔵された花粉:多くの証拠は栄養転換ではなく花粉保存と一致する
Hive‐stored pollen of honey bees: many lines of evidence are consistent with pollen preservation, not nutrient conversion
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/mec.12966
ポイント
We found that bees preferentially consume fresh pollen stored for <3 days. Newly collected pollen contained few bacteria, values which decreased significantly as pollen were stored >96 h.
蜂は保存されて3日未満の新鮮な花粉を好んで消費している。新たに集められた花粉にはほとんどバクテリアはないが、96時間超保存された花粉はかなり価値を失っている。
We conclude that stored pollen is not evolved for microbially mediated nutrient conversion, but is a preservative environment due primarily to added honey, nectar, bee secretions and properties of pollen itself.
貯蔵された花粉は、微生物が媒介した栄養転換で別のものになるのではなく、主に加えられた蜂蜜、花蜜、蜂の分泌物、花粉自体の特性のために腐りにくい環境になっている。
コメント
一般に、貯蔵された花粉は、蜂が消費する前に微生物が花粉を消化しやすいようにしてより栄養のある「蜂パン」になり、長期の栄養転換をすると考えられているが、嘘っぱちだった。
貯蔵された花粉は微生物は少なく時間が経つにつれ減っていた。
その他の情報
overwintering workers store glycolipoprotein within their abdomens
越冬蜂は、腹部にグリコリポタンパク質を蓄えている。