アフリカナイズドミツバチとカーニオランのヘギイタダニに対するグルーミングの有効性に関するバイオアッセイ
問題意識
グルーミングしさえすればヘギイタダニ対策になっているのか、グルーミングはどれだけヘギイタダニ対策に有効なのか
参照論文
アフリカナイズドミツバチとカーニオランのヘギイタダニに対するグルーミングの有効性に関するバイオアッセイ
Bioassay for grooming effectiveness towards Varroa destructor mites in Africanized and Carniolan honey bees
https://www.apidologie.org/articles/apido/pdf/2001/01/m1107.pdf
ポイント
Grooming by bees elicited intense movement of the attached mite. Africanized bees, on average, induced more mites to leave the host body than Carniolans (Fig. 4). However, in both bee types, about 80% of these once-removed mites remounted their bee again. Wiping off and remounting occurred
repeatedly (up to five times) in both bee types. Finally, only 21 (out of 115) and 10 (out of 111) mites had no further contact with their Africanized and Carniolan hosts respectively once having been removed.
蜂のグルーミングは、取り付いたダニの移動を誘発する。平均的にアフリカナイズドミツバチは、カーニオランよりも宿主の体からより多くのダニを去らせている。しかし、両種の蜂の場合、これら一旦取り除かれたダニの約80%は再び蜂に取り付いた。両種の蜂において払い除けと再び取り付くことは(5回まで)繰り返された。最終的に、アフリカナイズドミツバチの場合は(115匹中)21匹のダニが、カーニオランの場合は(111匹中)10匹のダニが接触しなくなったに過ぎない。
コメント
意外とグルーミングは役に立っていなかった。ヘギイタダニもしぶとい。当たり前か。
その他の情報
Damage does not necessarily have to be attributed to grooming by adult bees, but may also originate from hygienic behavior in the brood or damage of already-dead mites within the sealed brood, on emerging bees, or by other organisms that are hive commensals or scavengers
[ダニの]損傷は、必ずしも成蜂のグルーミングに帰せられるわけではない。[それは、]出房したばかりの蜂による巣房における衛生行動、あるいは蓋がけ済巣房で死んだダニの損傷だったり、他の片利共生生物あるいは清掃動物によるものなのかもしれない。
蜂はダニに損傷を与えることができないわけではない。
ダニに目に見える損傷を与えていないとしても、継続的なグルーミング行動はダニにとって相当ストレスになっているのかもしれない。